第5章 繰り返し処理
この章の目的
Section titled “この章の目的”この章では、同じような処理を何度も実行するための 繰り返し処理 を学習します。
これまでの章では、処理を上から順番に書き、必要に応じて if 文や switch 文で処理を分けました。
しかし、実際のプログラムでは、同じような処理を何度も実行したい場面が多くあります。
たとえば、次のような処理です。
1から10までの数を順番に表示する入力が正しくなるまで再入力させる複数件の点数を入力して合計する社員一覧を1件ずつ表示する条件に合うデータが見つかるまで探す表形式のデータを行と列で表示するこのような処理を毎回手作業で何行も書くのは大変です。
繰り返し処理を使うと、同じ処理を条件や回数に応じて自動的に繰り返せます。
この章でできるようになること
Section titled “この章でできるようになること”この章を終えると、次のことができるようになります。
- 繰り返し処理が必要になる場面を説明できる
while文を使って、条件が成り立つ間処理を繰り返せるfor文を使って、指定回数の繰り返し処理を書けるdo-while文を使って、最低1回は実行する処理を書ける- 2重ループを使って、表形式の出力ができる
breakを使って、繰り返し処理を途中で終了できるcontinueを使って、今回の処理だけをスキップできる- 無限ループが起きる原因を説明できる
- 繰り返し処理をデバッグで追跡できる
- 繰り返し処理を使った簡単なコンソールアプリを作成できる
本章で使用する環境
Section titled “本章で使用する環境”| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発環境 | Visual Studio 2022 |
| プロジェクト種類 | コンソール アプリ |
| 対象フレームワーク | .NET 8 |
| プロジェクト名 | Chapter05_Loop |
作業前チェック
Section titled “作業前チェック”作業を始める前に、次の内容を確認してください。
- Visual Studio 2022でコンソールアプリを作成できる
-
.NET 8.0を選択できる -
Console.WriteLineを使って表示できる -
Console.ReadLineで入力を受け取れる -
int.Parseで文字列を整数に変換できる -
if、else、else ifを使った条件分岐が書ける -
&&、||を使った条件式を書ける - 第4章の内容をGitに提出済みである
5-1 繰り返し処理とは?
Section titled “5-1 繰り返し処理とは?”同じ処理を何度も書く問題
Section titled “同じ処理を何度も書く問題”たとえば、1から5までの数を表示したい場合、次のように書けます。
using System;
class Program{ static void Main() { Console.WriteLine(1); Console.WriteLine(2); Console.WriteLine(3); Console.WriteLine(4); Console.WriteLine(5); }}実行結果:
12345この程度なら問題ありません。
しかし、1から100まで表示したい場合はどうでしょうか。
Console.WriteLine(1);Console.WriteLine(2);Console.WriteLine(3);...Console.WriteLine(100);このように同じような処理を何度も書くのは大変です。
また、後から修正するのも面倒になります。
繰り返し処理を使う
Section titled “繰り返し処理を使う”繰り返し処理を使うと、同じ処理を短く書けます。
using System;
class Program{ static void Main() { int count = 1;
while (count <= 5) { Console.WriteLine(count); count += 1; } }}実行結果:
12345このコードでは、count の値を1ずつ増やしながら、count <= 5 が成り立つ間だけ処理を繰り返しています。
繰り返し処理の種類
Section titled “繰り返し処理の種類”C#には、主に次の繰り返し処理があります。
| 構文 | 主な使い方 |
|---|---|
while 文 | 条件が成り立つ間、繰り返す |
for 文 | 指定回数だけ繰り返す |
do-while 文 | 最低1回は実行してから、条件を確認する |
foreach 文 | 配列やリストの要素を1つずつ取り出す |
この章では、while、for、do-while を中心に扱います。
foreach は、配列やリストを学ぶ章で詳しく扱います。
5-2 while文
Section titled “5-2 while文”while文の基本形
Section titled “while文の基本形”while 文は、条件が成り立つ間、処理を繰り返します。
基本形は次の通りです。
while (条件式){ 繰り返したい処理}条件式が true の間、{ } の中の処理が繰り返されます。
条件式が true → 処理を実行する条件式が false → 繰り返しを終了する1から5まで表示する
Section titled “1から5まで表示する”次のコードを入力して実行してください。
using System;
class Program{ static void Main() { int count = 1;
while (count <= 5) { Console.WriteLine(count); count += 1; } }}実行結果:
12345while文の流れ
Section titled “while文の流れ”このコードは、次のように動きます。
count = 1
count <= 5 を確認する ↓ truecountを表示するcountを1増やす
count <= 5 を確認する ↓ truecountを表示するcountを1増やす
...
count = 6
count <= 5 を確認する ↓ false繰り返し終了count += 1; がないと、count の値が変わらないため、繰り返しが終わらなくなります。
無限ループに注意する
Section titled “無限ループに注意する”次のコードは、繰り返しが終わりません。
using System;
class Program{ static void Main() { int count = 1;
while (count <= 5) { Console.WriteLine(count); } }}count の値を増やしていないため、いつまでも count <= 5 が成り立ちます。
このように、終了しない繰り返しを 無限ループ と呼びます。
注意
while文では、繰り返しの中で条件に関係する値を変化させる必要があります。 値が変化しないと、無限ループになることがあります。
入力が正しくなるまで繰り返す
Section titled “入力が正しくなるまで繰り返す”while 文は、入力チェックにもよく使われます。
次のコードでは、1から3の番号が入力されるまで、入力を繰り返します。
using System;
class Program{ static void Main() { int menu = 0;
while (menu < 1 || menu > 3) { Console.WriteLine("メニュー番号を入力してください。"); Console.WriteLine("1: 登録"); Console.WriteLine("2: 検索"); Console.WriteLine("3: 終了");
string input = Console.ReadLine(); menu = int.Parse(input); }
Console.WriteLine($"選択された番号:{menu}"); }}実行例:
メニュー番号を入力してください。1: 登録2: 検索3: 終了5メニュー番号を入力してください。1: 登録2: 検索3: 終了2選択された番号:2この条件に注目してください。
while (menu < 1 || menu > 3)これは次の意味です。
menu が 1 より小さい、または 3 より大きい間は繰り返すつまり、1から3以外の値が入力されている間は、再入力させます。
デバッグでwhile文を確認する
Section titled “デバッグでwhile文を確認する”繰り返し処理は、慣れるまで動きが分かりにくいことがあります。
次の行にブレークポイントを設定して、F10 で1行ずつ実行してください。
while (count <= 5)確認するポイント:
countの値がどのように変化するか- 条件式がいつ
falseになるか count += 1;がなぜ必要か- どのタイミングで繰り返しが終了するか
5-3 for文
Section titled “5-3 for文”for文の基本形
Section titled “for文の基本形”for 文は、指定回数だけ処理を繰り返したいときによく使います。
基本形は次の通りです。
for (初期化; 条件式; 更新){ 繰り返したい処理}例:
for (int i = 1; i <= 5; i++){ Console.WriteLine(i);}1から5まで表示する
Section titled “1から5まで表示する”次のコードを入力して実行してください。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int i = 1; i <= 5; i++) { Console.WriteLine(i); } }}実行結果:
12345for文の3つの部分
Section titled “for文の3つの部分”次の for 文を確認します。
for (int i = 1; i <= 5; i++)| 部分 | 意味 |
|---|---|
int i = 1 | 繰り返し用の変数 i を1で始める |
i <= 5 | i が5以下の間、繰り返す |
i++ | 1回繰り返すたびに i を1増やす |
i++ は、次のコードと同じような意味です。
i += 1;0から始まるfor文
Section titled “0から始まるfor文”プログラムでは、0から数え始めることがよくあります。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int i = 0; i < 5; i++) { Console.WriteLine($"i = {i}"); } }}実行結果:
i = 0i = 1i = 2i = 3i = 4i < 5 なので、i が 5 になる前に終了します。
この書き方は、後の章で配列を扱うときによく出てきます。
合計を求める
Section titled “合計を求める”次のコードでは、1から10までの合計を求めます。
using System;
class Program{ static void Main() { int total = 0;
for (int i = 1; i <= 10; i++) { total += i; }
Console.WriteLine($"合計:{total}"); }}実行結果:
合計:55total += i; によって、i の値を順番に足しています。
1 + 2 + 3 + ... + 10 = 55指定された回数だけ入力する
Section titled “指定された回数だけ入力する”次のコードでは、3回点数を入力し、合計を求めます。
using System;
class Program{ static void Main() { int total = 0;
for (int i = 1; i <= 3; i++) { Console.WriteLine($"{i}人目の点数を入力してください。");
string input = Console.ReadLine(); int score = int.Parse(input);
total += score; }
Console.WriteLine($"合計点:{total}"); }}実行例:
1人目の点数を入力してください。802人目の点数を入力してください。753人目の点数を入力してください。90合計点:245このように、回数が決まっている繰り返しには for 文が向いています。
while文とfor文の使い分け
Section titled “while文とfor文の使い分け”| 構文 | 向いている場面 |
|---|---|
while 文 | 条件を満たすまで繰り返す |
for 文 | 回数が決まっている繰り返し |
例:
正しい番号が入力されるまで繰り返す → while文が向いている
3回入力する → for文が向いている5-4 do-while文
Section titled “5-4 do-while文”do-while文とは
Section titled “do-while文とは”do-while 文は、処理を1回実行した後に条件を確認する繰り返しです。
基本形は次の通りです。
do{ 繰り返したい処理} while (条件式);while 文との違いは、最低1回は必ず実行されることです。
入力が空でないか確認する
Section titled “入力が空でないか確認する”次のコードでは、名前が入力されるまで繰り返します。
using System;
class Program{ static void Main() { string name;
do { Console.WriteLine("名前を入力してください。"); name = Console.ReadLine(); } while (name == "");
Console.WriteLine($"{name}さん、こんにちは。"); }}実行例:
名前を入力してください。
名前を入力してください。山田山田さん、こんにちは。1回目に何も入力せずEnterを押した場合、name == "" が成り立つため、再入力になります。
while文との違い
Section titled “while文との違い”while 文は、最初に条件を確認します。
while (条件式){ 処理}do-while 文は、先に処理を実行してから条件を確認します。
do{ 処理} while (条件式);そのため、do-while 文は、次のような場面に向いています。
少なくとも1回は入力させたい少なくとも1回はメニューを表示したい少なくとも1回は処理を実行してから続けるか確認したいエラーになりやすい例:最後のセミコロン忘れ
Section titled “エラーになりやすい例:最後のセミコロン忘れ”do-while 文では、最後に ; が必要です。
正しい例:
do{ Console.WriteLine("入力してください。"); input = Console.ReadLine();} while (input == "");エラーになる例:
do{ Console.WriteLine("入力してください。"); input = Console.ReadLine();} while (input == "")do-while 文の最後には ; を付けることに注意してください。
5-5 2重ループ
Section titled “5-5 2重ループ”2重ループとは
Section titled “2重ループとは”繰り返し処理の中に、さらに繰り返し処理を書くことができます。
これを 2重ループ といいます。
for (int row = 1; row <= 3; row++){ for (int col = 1; col <= 4; col++) { Console.Write("*"); }
Console.WriteLine();}このコードでは、外側の for 文が行を表し、内側の for 文が列を表しています。
四角形を表示する
Section titled “四角形を表示する”次のコードを入力して実行してください。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int row = 1; row <= 3; row++) { for (int col = 1; col <= 5; col++) { Console.Write("*"); }
Console.WriteLine(); } }}実行結果:
***************Console.Write は改行せずに表示します。
Console.WriteLine は改行します。
| 命令 | 動作 |
|---|---|
Console.Write | 改行せずに表示する |
Console.WriteLine | 表示後に改行する |
行番号と列番号を表示する
Section titled “行番号と列番号を表示する”次のコードでは、行番号と列番号の組み合わせを表示します。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int row = 1; row <= 3; row++) { for (int col = 1; col <= 4; col++) { Console.Write($"({row},{col}) "); }
Console.WriteLine(); } }}実行結果:
(1,1) (1,2) (1,3) (1,4)(2,1) (2,2) (2,3) (2,4)(3,1) (3,2) (3,3) (3,4)2重ループでは、外側のループが1回進むごとに、内側のループが最初から最後まで実行されます。
表形式の出力
Section titled “表形式の出力”次のコードでは、簡単な掛け算表を表示します。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int row = 1; row <= 5; row++) { for (int col = 1; col <= 5; col++) { int result = row * col; Console.Write($"{result}\t"); }
Console.WriteLine(); } }}実行結果:
1 2 3 4 52 4 6 8 103 6 9 12 154 8 12 16 205 10 15 20 25\t はタブを表します。
表のように横方向の間隔を空けたいときに使えます。
2重ループを読むコツ
Section titled “2重ループを読むコツ”2重ループは、慣れるまで読みにくく感じます。
読むときは、次のように分けて考えます。
外側のループ → 行を担当する
内側のループ → 列を担当するまた、デバッグで row と col の値を確認すると理解しやすくなります。
5-6 break文
Section titled “5-6 break文”break文とは
Section titled “break文とは”break 文は、繰り返し処理を途中で終了するために使います。
break;たとえば、条件に合うデータが見つかった時点で、繰り返しを終了したい場合に使います。
入力が空なら終了する
Section titled “入力が空なら終了する”次のコードでは、文字列を入力し、空文字が入力されたら終了します。
using System;
class Program{ static void Main() { while (true) { Console.WriteLine("メッセージを入力してください。空のままEnterで終了します。");
string message = Console.ReadLine();
if (message == "") { break; }
Console.WriteLine($"入力内容:{message}"); }
Console.WriteLine("入力を終了しました。"); }}実行例:
メッセージを入力してください。空のままEnterで終了します。おはよう入力内容:おはようメッセージを入力してください。空のままEnterで終了します。こんにちは入力内容:こんにちはメッセージを入力してください。空のままEnterで終了します。
入力を終了しました。while (true) は、条件が常に true なので、そのままでは無限ループです。
しかし、空文字が入力されたときに break で抜けるため、処理を終了できます。
条件に合う値を探す
Section titled “条件に合う値を探す”次のコードでは、1から20までの数の中から、7で割り切れる最初の数を探します。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int number = 1; number <= 20; number++) { if (number % 7 == 0) { Console.WriteLine($"最初に7で割り切れる数:{number}"); break; } } }}実行結果:
最初に7で割り切れる数:7break が実行されると、for 文全体が終了します。
2重ループ内のbreak
Section titled “2重ループ内のbreak”2重ループの内側で break を使うと、内側のループだけを抜けます。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int row = 1; row <= 3; row++) { for (int col = 1; col <= 5; col++) { if (col == 3) { break; }
Console.Write($"({row},{col}) "); }
Console.WriteLine(); } }}実行結果:
(1,1) (1,2)(2,1) (2,2)(3,1) (3,2)内側の for 文は col == 3 で終了します。
ただし、外側の for 文は続きます。
5-7 continue文
Section titled “5-7 continue文”continue文とは
Section titled “continue文とは”continue 文は、現在の繰り返しの残りの処理をスキップし、次の繰り返しに進むために使います。
continue;break は繰り返し全体を終了します。
continue は今回だけをスキップし、次の繰り返しを続けます。
| 文 | 動作 |
|---|---|
break | 繰り返しを終了する |
continue | 今回の処理だけをスキップして次へ進む |
偶数だけ表示する
Section titled “偶数だけ表示する”次のコードでは、1から10までのうち、偶数だけを表示します。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int number = 1; number <= 10; number++) { if (number % 2 != 0) { continue; }
Console.WriteLine(number); } }}実行結果:
246810number % 2 != 0 は、奇数であることを表します。
奇数の場合は continue によって、下の Console.WriteLine を実行せず、次の繰り返しに進みます。
削除済みデータをスキップするイメージ
Section titled “削除済みデータをスキップするイメージ”業務アプリでは、削除済みのデータを一覧に表示しない、という処理があります。
まだ配列やリストは学習していませんが、考え方としては次のようになります。
using System;
class Program{ static void Main() { for (int employeeId = 1001; employeeId <= 1005; employeeId++) { bool isDeleted = employeeId == 1003;
if (isDeleted) { continue; }
Console.WriteLine($"社員ID:{employeeId}"); } }}実行結果:
社員ID:1001社員ID:1002社員ID:1004社員ID:1005社員ID 1003 は削除済みとみなし、表示をスキップしています。
このように、continue は「処理対象外のデータを飛ばす」ときに使えます。
5-8 少し複雑な繰り返し処理を読んでみよう
Section titled “5-8 少し複雑な繰り返し処理を読んでみよう”コードを読む練習
Section titled “コードを読む練習”繰り返し処理では、自分で書く力だけでなく、他の人が書いたコードを読む力も重要です。
ここでは、少し複雑なコードを読みます。
次のコードは、1年目から10年目まで、売上が毎年増えていく様子を表示するプログラムです。
売上が目標金額を超えた時点で、繰り返しを終了します。
using System;
class Program{ static void Main() { int sales = 100000; int target = 150000;
for (int year = 1; year <= 10; year++) { sales += 8000;
Console.WriteLine($"{year}年目:{sales}円");
if (sales >= target) { Console.WriteLine($"{year}年目に目標を達成しました。"); break; } }
Console.WriteLine("確認を終了します。"); }}実行結果:
1年目:108000円2年目:116000円3年目:124000円4年目:132000円5年目:140000円6年目:148000円7年目:156000円7年目に目標を達成しました。確認を終了します。読むときのポイント
Section titled “読むときのポイント”このコードを読むときは、次の順番で確認します。
1. 繰り返しが何回まで行われる可能性があるか2. 繰り返しのたびに変化する変数はどれか3. どの条件でbreakするか4. breakしなかった場合はどうなるかこのコードでは、次のようになります。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 最大回数 | 10回 |
| 変化する変数 | year、sales |
| 終了条件 | sales >= target |
| 終了時の動作 | 目標達成メッセージを表示して break |
デバッグで確認する
Section titled “デバッグで確認する”このコードを理解するには、デバッグが有効です。
次の行にブレークポイントを設定してください。
sales += 8000;F10 で1行ずつ実行し、次の値を確認します。
yearsalestargetsales >= targetの判定結果
繰り返し処理は、目で読むだけでなく、実際に1行ずつ動かして確認することが大切です。
よくあるつまずき
Section titled “よくあるつまずき”この章でよくあるつまずきを確認します。
| つまずき | 原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 繰り返しが終わらない | 条件に関係する値を変更していない | count += 1; などの更新処理を確認する |
| 1回多く繰り返される | <= と < の使い分けを間違えている | 開始値、終了条件、更新処理を表にして確認する |
| 1回も実行されない | 最初から条件式が false になっている | 初期値と条件式を確認する |
for 文の i++ の意味が分からない | 更新処理の理解が不十分 | i += 1 と同じように考える |
do-while の最後でエラーになる | 最後の ; を忘れている | } while (条件式); の形を確認する |
| 2重ループの動きが分からない | 外側と内側の役割が混ざっている | 外側は行、内側は列と考える |
break と continue を混同する | どちらも繰り返し制御に使うため | break は終了、continue は今回だけスキップ |
while (true) が怖い | 終了条件が見えにくい | 必ず break する条件を確認する |
| デバッグでどこを見ればよいか分からない | 変化する変数が分かっていない | カウンタ変数や合計用変数を確認する |
学んだことチェック
Section titled “学んだことチェック”次の項目について、自分で説明できるか確認してください。
- 繰り返し処理とは何かを説明できる
-
while文の基本形を書ける -
while文で無限ループが起きる原因を説明できる -
for文の基本形を書ける -
for文の初期化、条件式、更新の意味を説明できる -
while文とfor文の使い分けを説明できる -
do-while文が最低1回実行されることを説明できる - 2重ループの外側と内側の役割を説明できる
-
Console.WriteとConsole.WriteLineの違いを説明できる -
breakの役割を説明できる -
continueの役割を説明できる - デバッグで繰り返し処理を1行ずつ確認できる
研修の進め方によっては、隣の人またはチーム内で説明確認を行います。
次の内容を、自分の言葉で説明してください。
while文はどのようなときに使いますか。for文はどのようなときに使いますか。- 無限ループはなぜ起きますか。
breakとcontinueの違いは何ですか。- 2重ループでは、外側と内側のループはそれぞれ何を担当しますか。
Console.WriteとConsole.WriteLineの違いは何ですか。
説明するときは、完全な答えでなくても構いません。
自分の言葉で説明しようとすることが大切です。
この章の演習課題に取り組みます。
制限時間は 60分 です。
時間内にすべて完成しなくても構いません。
できたところまでを保存し、Gitに提出してください。
提出について
制限時間になったら、完成・未完成に関わらず作業を止めます。 できたところまでをGitにcommitし、pushしてください。 未完成の場合は、どこまでできたかを報告できるようにしておきましょう。
まずは、全員が必須課題に取り組んでください。
課題5-1 1から10まで表示する
Section titled “課題5-1 1から10まで表示する”while 文を使って、1から10までの数値を表示してください。
実行結果:
12345678910条件:
while文を使う- カウンタ変数を使う
- 無限ループにならないようにする
課題5-2 1から10までの合計を求める
Section titled “課題5-2 1から10までの合計を求める”for 文を使って、1から10までの合計を求めて表示してください。
実行結果:
合計:55条件:
for文を使う- 合計用の変数を使う
+=を使って合計する
課題5-3 3人分の点数を入力して合計する
Section titled “課題5-3 3人分の点数を入力して合計する”3人分の点数を入力し、合計点を表示してください。
実行例:
1人目の点数を入力してください。802人目の点数を入力してください。753人目の点数を入力してください。90合計点:245条件:
for文を使うConsole.ReadLineを使うint.Parseを使う- 合計点を変数で管理する
課題5-4 メニュー番号を再入力させる
Section titled “課題5-4 メニュー番号を再入力させる”1から3のメニュー番号が入力されるまで、入力を繰り返してください。
1: 登録2: 検索3: 終了実行例:
メニュー番号を入力してください。1: 登録2: 検索3: 終了5メニュー番号を入力してください。1: 登録2: 検索3: 終了0メニュー番号を入力してください。1: 登録2: 検索3: 終了2選択された番号:2条件:
while文を使うmenu < 1 || menu > 3のような条件式を使う- 正しい番号が入力されたら繰り返しを終了する
必須課題が終わった人は、発展課題に取り組んでください。
課題5-5 空でない名前が入力されるまで繰り返す
Section titled “課題5-5 空でない名前が入力されるまで繰り返す”do-while 文を使って、名前が入力されるまで繰り返してください。
実行例:
名前を入力してください。
名前を入力してください。佐藤佐藤さん、こんにちは。条件:
do-while文を使う- 空文字列
""の場合は再入力させる - 入力された名前を使ってメッセージを表示する
課題5-6 偶数だけ表示する
Section titled “課題5-6 偶数だけ表示する”1から20までの数値のうち、偶数だけを表示してください。
実行結果:
2468101214161820条件:
for文を使う%を使う- 必要に応じて
continueを使う
課題5-7 5行×5列の表を表示する
Section titled “課題5-7 5行×5列の表を表示する”2重ループを使って、次のような表を表示してください。
実行結果:
1 2 3 4 52 4 6 8 103 6 9 12 154 8 12 16 205 10 15 20 25条件:
- 2重ループを使う
- 外側のループを行として考える
- 内側のループを列として考える
Console.WriteとConsole.WriteLineを使い分ける
課題5-8 空文字が入力されるまでメモを受け付ける
Section titled “課題5-8 空文字が入力されるまでメモを受け付ける”空文字が入力されるまで、入力されたメモを表示し続けてください。
実行例:
メモを入力してください。空のままEnterで終了します。会議資料を確認入力内容:会議資料を確認メモを入力してください。空のままEnterで終了します。顧客へ連絡入力内容:顧客へ連絡メモを入力してください。空のままEnterで終了します。
入力を終了しました。条件:
while (true)を使ってもよい- 空文字が入力されたら
breakで終了する - 入力された文字列を表示する
課題5-9 目標金額に到達する年数を求める
Section titled “課題5-9 目標金額に到達する年数を求める”初期売上が 100000 円、毎年 12000 円ずつ増えるとします。
売上が 180000 円以上になるのは何年目かを表示してください。
実行結果例:
1年目:112000円2年目:124000円3年目:136000円4年目:148000円5年目:160000円6年目:172000円7年目:184000円7年目に目標を達成しました。条件:
for文またはwhile文を使う- 売上を毎年増やす
- 目標に到達したら
breakで終了する
Gitへの提出
Section titled “Gitへの提出”課題が終わったら、できたところまでをGitに提出します。
まず、現在の状態を確認します。
git status変更されたファイルを追加します。
git add .コミットします。
git commit -m "Chapter05 繰り返し処理"ファイルサーバー上のリポジトリへpushします。
git pushGitの操作でエラーが出た場合は、自己判断で同じ操作を繰り返さず、講師に確認してください。
提出前チェックリスト
Section titled “提出前チェックリスト”提出前に、次の項目を確認してください。
- プログラムをVisual Studioから実行できる
-
while文を使った処理を書ける -
for文を使った処理を書ける - 必要に応じて
do-while文を使っている - カウンタ変数の初期値、条件式、更新処理を確認している
- 無限ループになっていない
- 合計用の変数を使っている
-
breakまたはcontinueの動きを説明できる - 2重ループの外側と内側の役割を説明できる
-
Console.WriteとConsole.WriteLineを使い分けている - インデントが整っている
- Gitにcommitしている
- Gitにpushしている
この章のまとめ
Section titled “この章のまとめ”この章では、繰り返し処理について学習しました。
この章で学んだ主な内容は次の通りです。
- 繰り返し処理を使うと、同じような処理を何度も書かずに済む
while文は、条件が成り立つ間処理を繰り返すwhile文では、条件に関係する値を変化させないと無限ループになることがあるfor文は、回数が決まっている繰り返しに向いているfor文には、初期化、条件式、更新処理があるdo-while文は、最低1回は処理を実行する- 2重ループを使うと、行と列のような構造を表現できる
breakは、繰り返し処理を途中で終了するcontinueは、今回の処理だけをスキップして次の繰り返しに進む- 繰り返し処理は、デバッグで変数の変化を確認すると理解しやすい
次章では、配列 を学習します。
配列を使うと、複数の値を1つのまとまりとして管理できます。
繰り返し処理と配列を組み合わせることで、複数件のデータを効率よく処理できるようになります。